February 8, 2006

VJMixTapeプロジェクト-長野・秋田セッション-

今年に入ってから2回のセッション。長野、そして秋田。
いずれも参加してきました。
この企画は中央主導ではなく、各地域、地元の方が
勝手にぶち上げてくれればよいことだって思っているのですが
結局なんやかやで口出すだけにとどまらず、つい出かけてしまう。
それだけ楽しい企画ってことでもあるんだが
ちょいとむずがゆいことでもあります。

セッションも7回目ともなるとかなり素材がダブってくるので
秋田のミックス素材には気を遣いました。
ああ、がんばらんといけないなあと改めて思ったり。

しかし面白いことに、クラブミュージックつまり都市文化たる
所以もあってか、DJ、VJ、集まるパーティピープルは表向き
地方格差がありませんね。着ているもの、聞いているものは
まったく同じものに思える。

20年も前はもっと地方は地方然としていたような記憶があるし
もっと方言がよく聞こえてきたと思うのだが
秋田のハコに居る限りは全く差を感じませんでした。

僕の家庭では福島弁が公用語だし
以前、八戸のコマチンと電話で話したりしてると
やっぱり独特のイントネーションが出ていたりした経験から
秋田には独自の土地らしさを期待していたのですが
タクシーの運ちゃん以外は全部公用語。
女の子の服装のセンスもすてきなもの。
20年前、福岡や仙台には、雑誌の写真のデッドコピーみたいな
服装の人たちがたくさんいたんだけどなあ。
とっても進歩していて良いことなんだろうが、ちょっと寂しかった。

僕が秋田の街にまず感じたのは「風」。
日本海から吹いてくる風の強さ。風のもたらす風景。

秋田空港からのドライブの途中、ソフトアドバンスの「風立」を
めぐるネーミングが、「風」になぜかなっっちゃったんだよぅ、という
三浦さんの話を車中で聞いて、笑いつつ、とてもよいセンスだと思いました。

ただ、いざ現場のプレイに立ち会うと、その秋田らしい風が吹いてこないのだね。
特に音が、抑揚があまりない、フラットな感じ。

最近の「HEAVENSDOOR」の会議でも良く話すのですが、
最良のパーティには「波」「うねり」があると思うんです。
落とす、上げる、ゆるめる、盛り立てる。
特にノンジャンルのラインナップでは、各DJの誘導が良く見えてくるはず。
うまくゆくとフロアが活況化する。これが一本調子になるとつまらない。
っていうか、VJやってて興奮しなくなってくるんだよねえ。

まあしかし、これは「場数」を踏めば付いてくることでしょう。
そうやって「プレイ」が「表現」になってくるからね。
東京の連中は、実際毎週どこかでスピンしてたりするから、恵まれてるんでしょう。
地方ではおそらく絶対的に場が少ないから、それは簡単なことじゃないよね。
波のうねり方は海によって異なるわけで、そういう意味では秋田の風からくる「波」は
今回のようなロングスパンなイメージであろうことも理解できるので
ますます発展したら面白いことになるんでしょうね。

映像も然り。(2/8改稿 2/9さらに改稿。続く)

Posted by szk at February 8, 2006 4:44 AM SZK


Comments

僕は秋田ってここ3年位、遊びに行ったり通ったり
してて、しかもローカル線の旅をしてるもんだから
電車内の女学生、男子の群れ、おばちゃん連中とかを
やんわり観察するのですが、明らかに"顔付き"が
違う気がするんですよね。"その辺"レベルの話では
明らかに着てるモノも違うんですよ。
"らしい"と言うか何と言うか。

でもそれがこと箱に集まる人間に関しては成る程。
あとは大都市からの伝達伝承に情報収集の礎から
どれだけ発見と成熟を見せるかってとこですかね。
仙台、札幌の様な感じに。

Posted by: ボブ船長 at February 9, 2006 12:20 AM

僕らぐらいの年齢が「らしさ」を残した最後の世代かも
しれません。

東京へ日帰り出来るようになり、都会が憧れから
気軽に行ける精神距離になった時点でいろいろ変わった気がします。

そういう意味ではハウスよりもヒップホップ等の
ジャンルの方が地方色出ていると思いますよ。

Posted by: fermata at February 12, 2006 1:14 PM
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