November 20, 2005

デーモニッシュなマンガと小説

「ダ・ヴィンチ・コード」が面白かった、という話をしていた。今更、なのだけれど。確かに面白かったのだが、当時僕はBOOKOFFで「フーコーの振り子」を偶然手に入れて読んでいた。上下刊で200円だったけどw
以前も書いたけど後者の方が印象深かった。難解で、衒学的で、読んでいるうちにクラクラどこかへ連れて行かれてしまう。ダ・ヴィンチ・コードはその点実に明快。

この違いを思い出したら、ああ、そうだ、永井豪だ、楳図かずおだと気が付いた。
分かりやすく誘導してくれるハリウッド映画と、
どこに行くかまったく分からないまま興奮(恐怖)してゆく永井、楳図のマンガと。
深いのはどっちだろうか?手塚作品だっていたるところで「誘って」る。

こんなデーモニッシュな誘いに満ち満ちたマンガばかり読んでいたので
今の僕にとっても何かを作るときに目標とするのはオーディエンスを
見たことの無い場所に連れ出すことになってるんだなと、突然気づいた次第。

Posted by szk at November 20, 2005 2:18 AM