December 30, 2006

本年業務雑感

さっくり振り返ってみるに、
先月より公開された東大学術俯瞰講義の06年前期「社会の形成」
米軍イラク侵攻のオオボケがバレタあたりの時事及び、
全世界が「はぁ?まじですか」となった北朝鮮ミサイル花火事件に即して
実に有意義な論議と考察がなされておりまして、
今年のニュースを振り返る際のレファランスとしては
とてもお奨めできる内容ではないかと思いますですよ。
個人的には二人目の講師、原洋之助先生の語る中世の中国とイスラムの実力とプラグマティズム、そして東南アジア、特にインドネシアの史実がまず枕としてグンと曳き付けられて、
さらに出てきた田中明彦先生の、中江兆民「三酔人経綸問答』を足場として19世紀以前のテクストで現在の世界情勢を冷ややかに概観することから始まる講義にぶるっとくる。
それ以後の回では結局冷ややかな概観で終わるのですが、
この冷ややかさってのが「googleearth」で感じる「引いてみる、でもとことんZOOMしてみる」というネットユーザ的な心理を逆手に取っていて楽しかった。

UTOCWにてrealvideoでやってますが、
あっしとしては、podcastで落としてゆるり通勤電車の中で見聞きするほうがイキではなかろうかと、思う次第。

かしこ。

Posted by szk at December 30, 2006 3:27 AM SZK